目次
- そもそも「ヘナ」って何?
- 一般的な白髪染めとどこが違う?メリット・デメリット
- ヘナ染めはどのくらいもつ?
- ヘナはどうやって染めるの?
- 1.美容院で染めてもらう
- 2.自分で染める
- ヘナ染めの手順と注意点
- ヘナ染めのやり方
- 注意点
これから白髪対策を考えている人のなかには、
「白髪染めをしたいけど、髪が痛むのが気になる」
「食べ物なども気をつけているから、髪染めもできれば自然派のものを使いたい」
と悩んでいる人は多いのではないでしょうか。
また、これまでずっと白髪染めを繰り返してきて、
「髪や頭皮のダメージがひどくて、もう限界!」
「もっと刺激の少ない白髪染めが欲しい!」
という人もいますよね。
そんな人におすすめしたいのが、「ヘナ」です。今回は、ヘナ染めのメリット・デメリットや注意点をお伝えします。
そもそも「ヘナ」って何?
一般的には、「なんとなく髪に良さそう」というイメージが強い「ヘナ」。「ヘナカラー」とか「ヘナタトゥー」といった言葉を聞いたことがある人もいるかもしれません。
まずは、「ヘナ」とはどんなものかをご説明します。
ヘナの歴史
「ヘナ」とは、インドや北アフリカの乾燥した地域に自生するミソハギ科の植物の葉を乾燥させて、粉末にしたものです。日本では「指甲花(シコウカ)」という名でも知られています。
古くから染料として使われていており、古代エジプトではミイラを包む布を染めるために使われたり、クレオパトラが化粧にヘナを使っていたという話もあるようです。なんと旧約聖書にもヘナに関する記載があるのだとか!
具体的には、
・ボディペイント
・ヘアカラー
・アーユルヴェーダの薬
といった目的で用いられていました。
ヘナは幸運をもたらす植物と信じられていて、結婚式などにヘナでボディペイントしたり、特別な儀式のときに髪や手足、爪を彩ったりしたそうです。
また、インドではアーユルヴェーダという伝承医学の代表的な薬草(ハーブ)としても使われ、毒素排出や新陳代謝を高める効果があると言われています。
とても歴史が古く、人々の生活と密接に関わってきた植物なのですね。
現代の染料としてのヘナ
ヘナは、現代でも昔と同じようにヘアカラーとして使われています。
というのも、ヘナには「ローソン」という赤(オレンジ)色の色素が含まれています。
ローソンはタンパク質と結合する性質があるため、髪にヘナを塗布すると、キューティクルの隙間からローソンが浸透します。
そして、髪の主成分であるケラチンというタンパク質に反応して、髪が染まるという仕組みです。
同時に、髪のハリやコシをアップさせてツヤを出す効果があるので、ヘアカラーとしてだけでなく、トリートメントとしての働きもあるのです。
何より天然の植物由来なので、市販されているカラーリング剤のようなケミカルな成分は含まれていません。
髪へのダメージが少なく、肌が弱い人やアレルギーがある人でも安心して使える点が人気のヒミツです。
海外セレブの間で「ヘナタトゥー」が人気!
ヘアカラーだけでなく、ヘナを使って体にペイントする「ヘナタトゥー」も人気です。
一時的に肌を染めるだけなので、本物のタトゥーのように肌を傷つけることはありませんし、10日ほどで自然に消えるので、ファッションの一部として取り入れている人が多いのが特徴です。
デコルテや手の甲、足首にワンポイントを入れたり、水着のデザインに合わせてペイントしたり、ヘナタトゥーをオシャレに楽しんでいる海外セレブもたくさん!
専門店などプロの手で描いてもらうのはもちろん、最近ではヘナタトゥーのセルフキットも販売されているので、自宅で手軽に挑戦できるのも魅力です。
一般的な白髪染めとどこが違う?メリット・デメリット
従来の白髪染めとヘナによる白髪染めでは、どこが違うのでしょうか。
まずは、ヘナ染めのメリットから見ていきましょう。
メリット1:肌や髪にやさしい
ヘナの最大のメリットは、肌や髪にやさしいという点です。
先程も述べたように、ヘナは植物由来なので、一般的な白髪染めに含まれているようなジアミン(パラフェニレンジアミン)といった化学染料が含まれていません。
そのため、髪や頭皮にダメージを与えにくく、通常のヘアカラーではかぶれやアレルギーが出るという人でも使える点が大きな魅力です。
ただし、まれにヘナの成分が合わないという人もいます。「植物由来だから安心」と過信せず、必ずパッチテストをしましょう。
メリット2:頭皮の汚れまで落ちる
ヘナには油分や汚れを吸着する働きがあるため、頭皮の汚れもしっかり落とすことができます。白髪染めと同時に頭皮のデトックスまでできるなんて、嬉しいですよね。
メリット3:トリートメント効果がある
ヘナには、髪のハリやコシをアップさせる効果もあるので、トリートメント効果もバッチリ。ツヤのある美髪に近づけます。
このようにいいことづくしに見えるヘナですが、いくつかのデメリットもあります。
デメリット1:ヘナのみだと赤茶色に染まる
ヘナの特徴のひとつに、オレンジに近い赤茶色に染まるという点があります。そのため、ヘナのみを白髪に使うとオレンジ色に染まってしまいます。
そこで、藍色に染めるインディゴなどの植物をブレンドすることで、ダークブラウンに染めることができるのです。
複数の種類をミックスするバランスによって色味が変わってくるので、セルフで染める場合、自分好みの色合いを出すのが難しいと感じる人もいるようです。
デメリット2:黒髪を明るくすることはできない
ヘナには脱色作用がありません。そのため、極端に明るい色には染まらない点はデメリットと言えるでしょう。
一般的なカラーリング剤に含まれている化学物質を使用していないため、安心安全なかわりに、明るい髪色に染めることはできないというわけなのです。
デメリット3:染めるのに時間がかかる
ヘナは自宅で気軽に染められる点が魅力ですが、最低でも1時間は髪に塗布して置いておかなくてはいけません。置き時間が長いほど、しっかりと髪にヘナの成分が浸透するので、できれば3時間ほど置いておくと良いでしょう。
美容院でヘナ染めをする場合は、より染まりやすい成分のヘナを使用していたり、温風を当てたりするため、自宅で染める場合よりも置き時間は短いですが、それでも一般的な白髪染めよりは時間がかかることが多いです。
デメリット4:独特のニオイが気になることも
ヘナは植物100%の自然由来なため、草っぽい独特のニオイが気になるという声があります。慣れれば気にならない、他人から指摘されるほどのニオイではないと言われていますが、初めて使う場合は、ニオイが少しネックになるかもしれません。
以上のような特徴から、
- これまでに白髪染めで肌荒れやアレルギー反応が出たことのある人
- 少し手間がかかっても、髪や地肌を健康に保ちたい人
- 自然由来のものを好む人
- 白髪を自然に目立たなくしたい人
上記のような人は、ヘナ染めに向いていると言えるでしょう。
ヘナ染めはどのくらいもつ?
髪にやさしいヘナですが、一度染めるとどのくらいの期間もつのでしょうか?
個人差はありますが、おおよそ1ヶ月半から3ヶ月程度色味が持続すると言われています。
ただし、その間に新しく生えてきた白髪が目立ってくることを考えると、月に1回程度ヘナで白髪染めをすると良いでしょう。
また、初めてヘナを使った場合は染料が髪に入りにくい、また色が落ちやすいことがあるので、使い始めて3~4回は2週間ごとの使用をおすすめします。
染めたては、汗などの水分に注意!
ヘナは、髪に定着するまで色落ちしやすい性質があります。染めたては、白い洋服を避けたほうがベターです。枕などに色が付くこともあるため、色の目立たないもの枕カバーを使うか、濃い色味のタオルを敷いておくと安心です。
汗や雨などの水分でも色落ちの可能性があるので、染めてすぐは特に注意しましょう。
ヘナはどうやって染めるの?
ヘナで白髪染めをする方法は、2つあります。
1.美容院で染めてもらう
ひとつめは、ヘナを扱っている美容院で染めてもらう方法。
すべての美容院でヘナカラーができるわけではないので、美容院検索サイトやアプリなどで、「ヘナ」というキーワードを入れて検索してみましょう。
ヘナは染めるのに時間がかかります。汚れないようにうまく染めるのにもコツが必要なので、美容院でお願いできれば安心ですよね。
2.自分で染める
自宅でできるヘナも販売されています。インターネットなどでも手軽に購入できるので、セルフで挑戦してみるのもいいですね。
一体どんな商品があるの?という人へ、おすすめのヘナ白髪染めをご紹介します。
【ナイアード(naiad) 】ヘナ+木藍(モクラン)
藍色の染料として長い歴史を持つ木藍(モクラン)をヘナに配合した「ナイアード ヘナ+木藍」。
白髪を自然な色味に染めてくれ、なおかつトリートメント効果もバツグン。
仕事柄、あまり髪を明るくできない人にもおすすめです。茶系と黒茶系の2種類。
<口コミ>
ずっと市販の白髪染めを使っていましたが、髪が痛みすぎてしまい、明るく染まりすぎるので困っていました。ナイアードのヘナを使い始めてから、髪にツヤやコシが出てきてビックリ。髪色も自然になりました!(40代・女性)
月に1回使っていますが、髪がどんどん健康になってきたことを実感しています。自然な髪色も気に入っています。(50代・女性)
商品価格:100g 1,620円(税込)
【ヘナ物語】ヘナ物語 ダークブラウン
最高品質Aランクのヘナ&厳選したハーブを使用した「ヘナ物語」。世界初のブレンド技術により、カラーバリエーションが豊富な点が魅力です。色味だけでなく、ツヤや手触り、ボリュームの改善も期待大!
<口コミ>
これまでいろいろなヘナを使ってきたけど、一番匂いが気になりません。発色がよく、自分の髪とは思えないほどツヤが出てきました!(50代・女性)
これまで使っていた市販の白髪染めに比べると、色の入りが弱いですが、頭皮へのダメージがないので助かっています。しっかり色を入れるために半日くらい置いていますが、家事をやっていたらあっという間ですよ。(40代・女性)
商品価格:100g 1,053円(税込)
【レドライフ】PREMIUM HENNA sarajina
7年の歳月を経て日本で栽培できるようになった国産ヘナを使用した「PREMIUM HENNA sarajina」。頭皮や髪へのやさしさにこだわり、食品や化粧品に配合される成分のみを厳選して使用しています。
水に溶かず、そのままチューブから出して髪の根元に揉み込むだけと、手間なし簡単!
しっかりと濃い色味に染まるようにバージョンアップし、以前に増して傷んだ髪をしっかり補修してくれます。
<口コミ>
チューブタイプなので、すごく使いやすい! 水に溶かずに使える点も気に入っています。(30代・女性)
ヘナの中には少し刺激を感じるものもありましたが、このヘナは刺激がなく、敏感肌でも安心して使っています。(50代・女性)
商品価格:100g 2,160円(税込)
【ジャパンヘナ】ナチュラルヘナ
国内一のカラーバリエーションを誇る「ジャパンヘナ ナチュラルヘナ」。ベースヘナにダーク系ヘナなど、多彩なラインナップが魅力です。
白髪の分量やなりたい髪色によって、好きなタイプをチョイスできます。ナチュラルなカラーリングにも、白髪染めにもピッタリです。
<口コミ>
ヘナには珍しくカラーバリエーションが豊富で、選ぶのが楽しいです。(40代・女性)
粉がきめ細かく、水に溶きやすいです。色もしっかり染まって満足。次はどの色にしようか迷ってしまいます。(50代・女性)
商品価格:100g 1,080円(税込)
【グリーンノート ヘナ】オーガニータ
オーガニックハーブの力で染める、植物から生まれた白髪染め「グリーンノートヘナ オーガニータ」。
フランスを本拠地とする世界最大規模の国際有機認定機関「エコサート」の認定を取得していて、オーガニックの厳しい世界基準の規格をクリアした、人にも環境にもやさしい商品です。全4色。
<口コミ>
オーガニック認証を受けた高品質のヘナということで、安心して使っています。髪にも頭皮にも地球にもやさしいなんて、とても良いと思います!(40代・女性)
説明書通りに使えば、しっかりと染まります。友人から「髪がキレイになった!」と言われるし、自分でも手触りが変わったと感じています。(30代・女性)
商品価格:100g 2,484円(税込)
ヘナ染めの手順と注意点
自分でヘナ染めをする際のやり方と注意点についてもお伝えします。まずは、次の物を準備しましょう。
- ヘナパウダー
- ぬるま湯(45℃程度)
- ボウル
- ハケ
- スプーンや泡立て器
- 手袋
- タオル
- ターバン など
ヘナ染めのやり方
1.ペーストを作る
ヘナパウダーをぬるま湯で溶かし、ヘナペーストを作ります。スプーンや泡立て器、箸など、使いやすいものでよく混ぜましょう。
ダマがなくなり、マヨネーズくらいの固さのペーストになればOK。ゆるすぎると、髪に塗ったときに垂れてくる可能性があるので、要注意です。
2.髪に塗布する
商品によって、乾いた髪に塗布するタイプと濡れた髪に塗布するタイプがあるので、事前に説明書をよく読んでおきましょう。
作ったペーストをハケで髪に塗っていきます。100均などで手に入るドレッシング用の容器を使うと、そのまま直接髪に乗せていけるので便利です。
その後、手袋をして髪全体にまんべんなくペーストを塗っていきます。ヘナは地肌についても安心なので、たっぷりと乗せていっても大丈夫。
全体的に塗れたら、ターバンなどを巻いて髪を上部でまとめ、ラップで包んで乾燥を防いだら、シャワーキャップをかぶります。
3.1時間以上放置してから洗い流す
放置時間は商品によって異なりますが、そのまま1時間以上は置いておき、しっかりと髪に色を入れていきます。
ヘナを塗布した状態で家事をしたり読書をしたり、中には一晩寝てから洗い流す人も。無理のない範囲で、しっかりと時間を置いておきましょう。
その後、ペーストをよく洗い流し、シャンプーまたはお湯のみで洗髪して完了です。
注意点
安心安全なヘナですが、注意点もあります。
ひとつは、パッチテストを必ず行うこと。市販されているヘアカラーと違って化学成分が含まれていませんが、なかには植物にアレルギー反応を起こす人もいます。
ヘナペーストを耳の後ろに塗り、絆創膏やラップなどで押さえて、そのまま48時間程度置きます。かゆみやかぶれ、赤みなどが出なかったら問題ありません。
もうひとつは、体調が良くないときや妊娠中の使用は避けること。インドでは、ヘナは体の熱を取る働きがあると言われています。そのため、ヘナペーストで髪を染めているときに、体を冷やす可能性があるからです。また、妊娠中は肌が敏感になりやすいため、使用する場合はかかりつけ医に相談してからにしましょう。
以上、ヘナによる白髪染めについてご紹介しました。髪や地肌にやさしく、自然な髪色に染められるヘナ。気になる人は、ぜひ一度試してみてくださいね。