目次
- 白髪ができる大きな原因は「栄養不足」?
- 白髪予防・改善におすすめの食べ物はこの8つ!
白髪予防・改善に適した食べ物があれば積極的に摂りたい!
白髪にお悩みの方の多くは、そのように感じているのではないでしょうか?
「わかめやひじきを食べれば、黒い髪になる!」「黒ごまが白髪予防・改善に良いらしい」といった話を聞いたことがある、という方もいるでしょう。
しかし、どうしてこれらの食材が白髪予防・改善に適しているのか、知らない方も多いと思います。
そこで今回は、白髪予防・改善に効果が期待できる食べ物を8つピックアップして、その理由やおすすめの食べ方をあわせて詳しくご紹介!
なぜ積極的にそれらの食べ物を摂取すべきなのか、分かりやすく解説します。ぜひ、日々の食事メニューに取り入れてみてください。
白髪ができる大きな原因は「栄養不足」?
髪の毛というのはもともと「白色」をしていて、そこに色素である「メラニン」がつくことで、髪の毛に色がついています。
このメラニン色素は、メラノサイト(色素形成細胞)で作られており、隣り合っている毛母細胞が髪の毛を作り出す際に、メラニン色素を受け渡しているのです。
そうすることで、毛髪は色がつきます。
逆に、メラノサイトが休止してしまう場合や、メラノサイトの減少や欠失によって髪の毛に色がつかなくなると、白髪になってしまうのです。
では、どうしてメラノサイトの働きが悪くなり白髪になってしまうのでしょうか?
その原因は大きく分けて3つあると言われています。
遺伝
まず第一に、「遺伝」の可能性があると考えられています。
白髪が生えてくる年齢は、早いと10代から。
主に30代後半になると白髪が目立ってくる方が増えてきますが、若い年齢で白髪が生えてくる場合は、遺伝的要因が強いと言われています。
加齢
メラニン色素を作るメラノサイトは加齢に伴い、働きが悪くなっていきます。
メラノサイトの元になる細胞は、分裂を繰り返し、数を増やしています。
この分裂の際に遺伝子が傷つく場合があるのです。
遺伝子に傷がつくと、細胞は分裂することができなくなってしまいます。
歳を重ねるにつれて、細胞が分裂する回数も増えるので、遺伝子が傷つきやすくなり、やがて細胞自体もなくなり白髪が増えていくのです。
ストレス・生活習慣
最後に、ストレスや生活習慣によってもメラノサイトの働きが鈍くなり、白髪が増えると考えられています。
メラノサイトを正常に働かせるためには、ストレスは大敵です。
ストレスや悩みは自律神経の働きを鈍くさせてしまいます。
自立神経の乱れは血行不良を引き起こし、頭皮や髪の毛に十分栄養を行き渡らせることができなくなってしまうのです。
さらに健康的な髪の毛を作り出すには生活習慣の改善も必要です。
睡眠不足や運動不足、栄養不足には要注意。
これらの◯◯不足が続いた状態になると、新陳代謝の働きが低下し、やはり体の中に栄養が行き渡らなくなってしまうのです。
特に栄養不足には要注意。
言うまでもありませんが、人間の体を健康的に働かせるためには栄養は不可欠。
もちろん健康的な髪の毛を作り出すためにも、さまざまな栄養素が必要となります。
白髪予防・改善のためには、直接的な外側からのケアだけでなく、体の中からもケアをしていくことが重要なのです。
では、実際にどのような食べ物を積極的に摂ると、白髪予防・改善や白髪改善が期待できるのでしょうか?
次の章で詳しくチェックしてみましょう。
白髪予防・改善におすすめの食べ物はこの8つ!
白髪予防・改善におすすめの食べ物は、8つあります。
それぞれの食材とともに効果的な食べ方もチェックしてみてください。
おすすめの食べ物1.牡蠣
生牡蠣にカキフライ、牡蠣鍋と、いろいろな食べ方が楽しめる牡蠣は「海のミルク」と呼ばれています。
1日に必要な栄養素が摂取できる完全栄養食品とも言われるほど、栄養素がギュギュッと詰まった食材なのです。
牡蠣に含まれる栄養素は、「ビタミンB12」、「鉄」、「亜鉛」、「グリコーゲン」です。
不足すると、
「ビタミンB12」と「鉄」は、貧血や慢性疲労
「亜鉛」は、味覚障害や免疫力低下、胎児発育に影響を与える
「グリコーゲン」はスタミナが低下しやすくなる
このような影響があります。
どれも私たちの体に必要不可欠な栄養素ですが、なかでも牡蠣100g当たりに含まれる「亜鉛」の量は、亜鉛を含む食品の中でトップクラスの含有量となっています。
亜鉛の主な働き
亜鉛は人にとって、大切なミネラルのひとつです。
亜鉛は、細胞分裂やタンパク質の合成、免疫力の強化、育毛などに欠かせない栄養素。
特に髪を生成する毛母細胞や髪のメラニン色素を作るメラノサイトを機能させるためにも必須のミネラルで、不足すると白髪の増加にも繋がってしまいます。
また亜鉛は髪に栄養を行き渡らせるためにも必須の栄養素。
不足すると髪の毛に必要な成分が届かなくなり、スカスカの髪の毛、抜け毛など不健康な髪になってしまうのです。
牡蠣のほかに、うなぎ、ほたて、豚レバー、牛肩ロース肉(赤身)、木綿豆腐、納豆などにも亜鉛が多く含まれています。
亜鉛の吸収率をアップさせる牡蠣の食べ方
他の栄養素に比べ、体内で不足しがちになる亜鉛。
できれば、効率良く摂取したいですよね。
亜鉛は、みかんやレモン、ピーマンやブロッコリーなどの緑黄色野菜に含まれるビタミンC、またはうなぎや鶏レバー、人参、かぼちゃなどの緑黄色野菜に含まれるビタミンAと 一緒に摂ると吸収率がアップする栄養素です。
生食やカキフライ、また焼いて食べる時にはレモン汁をかけることがありますが、これは大正解の組み合わせ!
他にも人参やかぼちゃを入れたシチューなども、効率良く亜鉛を摂取できおすすめですよ。
亜鉛についてもっと知りたい方は、こちらの記事もぜひ読んでみてください。
▼白髪には「亜鉛」が効果的? 働きから吸収を高める食べ合わせまで解説!
おすすめの食べ物2.しじみ
しじみには、タンパク質(アミノ酸)、ビタミンB12といった、人間が生きていくために必要な栄養がたくさん含まれています。
特にビタミンB12は、髪の毛に色をつけるメラニン色素を増やす働きがあります。
その他、「二日酔いにはしじみの味噌汁が良い」と言われているように、しじみには肝機能を高める「オルニチン」というアミノ酸が豊富に含まれています。
この「オルニチン」こそ、白髪が気になる人にとってカギとなる栄養素なのです。
オルニチンの主な働き
オルニチンを摂取すると、二日酔いや疲労回復の効果が期待できるとされています。
白髪予防・改善には、そのような生活習慣の乱れに注意が必要。
疲れた時や二日酔いの時にこそ摂っておきたい栄養素がオルニチンです。
しじみ以外にオルニチンを含む食べ物として、チーズ、ひらめ、パンなどが挙げられます。
おすすめのしじみの食べ方
しじみは、一度冷凍してから調理するのがおすすめ!
冷凍することによって、生のしじみに比べ、オルニチンの量が7~8倍に増加します。
冷蔵庫に入れていても日持ちしないしじみですが、冷凍することで日持ちもし、栄養価もアップし、まさに一石二鳥です。
おすすめの食べ物3.鶏レバー
貧血防止や免疫力アップに効果的な食品として知られているレバー。
鶏レバーに含まれる栄養素は、葉酸、ビタミンB1、ビオチンなどがあります。
なかでもビオチンは、髪の毛の原材料となるアミノ酸の代謝をうながす働きがある栄養素です。
この他、白髪予防・改善に欠かせない栄養素の1つ「「パントテン酸」も含んでいます。
パントテン酸の主な働き
パントテン酸は、皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素。
頭皮の状態にも密接な繋がりがある栄養素なのです。
別名「抗ストレスビタミン」とも呼ばれていて、アボカド、鶏ささみ、たらこなどにも含まれています。
パントテン酸は、通常の食事から必要分の摂取が可能!
パントテン酸は普段通り食事を摂っていれば、不足することのない栄養素だと言われています。
言うまでもなく、食生活が乱れている場合には不足してしまうので、きちんと3食食べるように心がけましょう。
おすすめの食べ物4.昆布
「海藻類をたくさん食べると髪が黒くなる、ツヤが出る」と言われていますが、中でも昆布は、白髪予防・改善におすすめの栄養素です。
昆布は、カルシウムや、先ほど紹介した亜鉛を多く含む食品です。
この他にも、白髪予防・改善に効果が期待できる注目栄養素「アルギン酸」、そして「ヨウ素(ヨード)」を含んでいます。
アルギン酸の主な働き
昆布のぬるっとしたぬめりは、「アルギン酸」や「フコイダン」によるものです。
アルギン酸の独特のぬめり成分のひとつであるアルギン酸は、髪の毛を保護してくれたり、頭皮を乾燥から守ってくれたりする成分。
健康的で美しい髪にとって必須の成分です。
ヨウ素(ヨード)の主な働き
ヨウ素(ヨード)はメラノサイトの機能を高める効果が期待できる栄養素です。
黒髪の元となるメラニン色素を増やす働きをしてくれます。
栄養をたっぷり吸収!でも昆布は摂り過ぎに注意?
昆布は、他の食品に比べて吸収率の高い食品です。
普段食べていないという方は、意識的に食べることを心がけるようにすると良いでしょう。
一方で昆布は、食べ過ぎにも注意が必要な食べ物!
食べ過ぎると甲状腺ホルモンが生成されなくなり、甲状腺機能低下症に繋がることがあると言われているので、過剰な摂取は控えた方がベターです。
おすすめの食べ物5.きのこ類
健康食品として名高いきのこ類は、低カロリーでヘルシーとダイエットでも強い味方。
そんなきのこ類には、食物繊維やビタミン、ミネラルと多くの栄養が含まれています。
なかでも白髪予防・改善としてチェックしたい栄養素が、「ビオチン」です。
ビオチンの主な働き
ビオチンは、皮膚炎の予防・改善・改善に効果が期待できる栄養素。
髪の毛の原料となる成分にアミノ酸がありますが、ビオチンはこのアミノ酸の生成を促してくれます。
さらには血行促進も期待できる栄養素なので、しっかり摂取し、体の末端にある頭皮までしっかり栄養を行き渡らせましょう。
ビオチンは、この他、レバー、卵黄、イワシやあさりなどの魚介類、ナッツ類に多く含まれています。
ビオチンの吸収率をアップさせる食べ方
ビオチンは水に溶けやすい水溶性のビタミンです。
きのこは、加熱して食べることが多いと思います。
スープなどにする場合は、汁ごと食べるのがおすすめです。
ビオチンについては、こちらの記事もぜひご覧ください。
おすすめの食べ物6.黒ごま
続いてご紹介する「黒ごま」も健康食品としておなじみかと思います。
食事で摂取するだけでなく、スイーツやドリンクにも使われることも多いですよね。
黒ごまに含まれるセサミンやアントシアニン、ビタミンEには強い抗酸化作用があります。
体内のコラーゲンは、活性酸素により酸化を起こします。
コラーゲンが酸化すると、しわやたるみを引き起こしますが、黒ごまに含まれるセサミンなどの成分には、この動きを抑制してくれる働きがあるのです。
また、黒ごまの中に含まれる成分として、白髪予防・改善におすすめなのが「ゴマグリナン」です。
ゴマグリナンの主な働き
黒ごまの中に含まれるゴマグリナンも抗酸化物質のひとつです。
本来、「活性酸素」は私たちの体を病原菌から守ってくれる存在。
しかし過剰に発生してしまうと体内を酸化させ、老化や生活習慣病の原因となります。
白髪は老化によっても引き起こされるので、活性酸素を抑制してくれる抗酸化物質は白髪予防・改善にも大切な成分なのです。
これで吸収率アップ! 黒ごまのおすすめメニュー
ごま類はすって使うことで、吸収率のアップが期待できます。
摂取する際は、すってからごま和えなどにしてみてはいかがでしょうか?
さらに黒ごまの持つパワーを知りたい方は、こちらの記事もぜひご覧ください。
▼黒ごまが白髪にいいってホント!? 驚きの栄養パワーや簡単レシピをご紹介
おすすめの食べ物7.チーズ
女性や子どもにファンが多い「チーズ」も、栄養満点な食品のひとつです。
牛乳の約10倍もの栄養素が凝縮されていると言われるチーズにはタンパク質、ビタミン、カルシウムなどの栄養素が含まれています。
さらに、白髪が気になる人が積極的に摂りたい栄養素の「チロシン」も含まれています。
チロシンの主な働き
チロシンは、アミノ酸のひとつです。
メラノサイトではチロシンを原料とするチロシナーゼを働かせて、黒い髪の元になるメラニン色素を作っています。
チロシンは、チーズのほか、大豆製品、たけのこ、落花生などにも含まれています。
チロシンを効率よく吸収するおすすめメニュー
チロシンは、糖質と一緒に摂取すると吸収率がアップすると言われています。
例えば、チーズを使ったパスタ、チーズトーストなどなら、効率良くチロシンが摂取できるのではないでしょうか。
チロシンについては、こちらの記事も参考にしてください。
▼白髪に良い成分「チロシン」ってどんな効果があるの?おすすめの食べ合わせも紹介
おすすめの食べ物8.かつお節
かつお節はタンパク質、カリウム、ビタミンDなどを含む食材です。
かつお節に含まれる栄養分はコラーゲンの生成にも役立つと言われている、美容にもぴったりな食材。
また先ほど紹介した、チロシンも豊富に含まれています。
さらに、かつお節に含まれる栄養素の「リジン」は、白髪に効果的な作用が期待できます。
リジンの主な働き
リジンは成長ホルモンの分泌を促すために必要な栄養素。
成長ホルモンが分泌されると、髪の毛を作る毛母細胞や髪の毛に色をつける色素細胞が活性化されます。
リジンはまさに黒髪を作るためになくてはならない存在なのです。
また、髪の毛や肌を構成するタンパク質の一種であるケラチンを生み出す役割もあります。
そのため、白髪改善においてぜひ摂っておきたい栄養素の1つなのです。
他にリジンが摂れる食材は、ゼラチン、しらす干し(半乾燥品)、凍り豆腐などもあります。
リジンを手軽に摂れるメニュー
先述した通り、リジンはケラチンを作る働きをしてくれます。
このケラチンを作る材料として、「シスチン」も重要な栄養素なので、同時に摂取すると良いでしょう。
さらなる育毛効果を期待するなら、シスチンを含む高野豆腐、麩などと一緒に摂取するのがおすすめです。
リジンについては、こちらの記事もぜひ読んでみてください。
▼白髪にいいと話題の「L-リジン」とは?育毛やダイエットにも効果あり!
白髪を予防・改善するためには、さまざまな栄養素を食事から摂ることが大切だとお分りいただけたかと思います。
食品で摂ることが難しい場合には、ぜひサプリメントも視野に入れてみてはいかがでしょうか。